コラム 3/4話|コロナで奪われたもの「取り戻したは良いが、ハンパ無くキツイ…」

「大きな声」を取り戻した私達ですが、それは本番までの数回に限定されたものでした。つまり、その数回でユンタとハヤシを仕上げなければいけないということです。
ユンタも、これまでは「小さい声」だったため、何となく合ってるように感じていましたが、いざ、ちゃんと「大きな声」を出してみると、音程も歌い方も、みんなバラバラでした。
ユンタは、「音取り」(ニードゥイ)と呼ばれる、最初に歌い出し、音程やリズムをリードする人がいます。その人が音を外してしまうと、みんなの統制がとれません。これまで、「大きな声」でのリードが稽古できていなかったため、「音取い」に悪戦苦闘…。
やっと「大きな声」が出せたと思ったのに、地謡コーチからは「もっと声を出せ!」「もっと大きく!!」「もっと!!!」「もっと!!!!」と言われ続けます。
マスクを付けたまま「大きな声」でのユンタの稽古は、これまでやってきたユンタとは比べ物にならないぐらい苦しいのです…。そして、マスクを付けたまま「大きな声」でのハヤシを入れた踊りの稽古は、その10倍ぐらい苦しいのです…。さらに、出来ていない部分を、何度も何度も、何度も…繰り返し稽古します。
限られた回数の稽古で、自分たちが納得するレベルまでに仕上げていくには、こうして反復して稽古するしかありません。

にしても「キツイ!!…」
 
でも、これまで奪われていたモノを取り戻した喜びと、これまで味わえなかった充実感…。充実した稽古が、楽しくて楽しくてたまりません!!
 
次回「肝揃てぃ!カウントダウン!!」

琉球芸能文学研究会'25

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