演目みどころ①|八重山舞踊 布晒し
琉芸文の小道具には、初代顧問の狩俣恵一先生の素敵なご縁から寄贈いただいたものが数多くあります。中でもひときわオーラを放っているのが、布晒し三点セット。
八重山舞踊家の宇根由基子先生が振付けた「布晒し」は今から約15年前、2005年の夏休み八重山合宿にて宇根先生から直接教えていただき、琉芸文の演目に加わりました。
織りあがった上納用の布を、最終工程の水で晒す一連の作業を描いたこの踊りは、女性達が厳しい検査に合格するための任務や緊張感、そして工程を経た後の安堵感や喜びが表れています。布がフワっと宙を舞う所作が特徴的で、風情ある景色が舞台に広がります。
小道具で扱う八重山上布は石垣市織物事業組合の大要子さんが、水をすくう釣瓶(つるべ)と柄杓(ひしゃく)は石垣仲筋芸能保存会の大谷康洋さんが制作し寄贈してくださりました。また、スディナと呼ばれる八重山上布の衣装は竹富島在住の染色家・島仲由美子さんが織り上げてくださったもので、大切に保管しています。
そんな布晒しを双葉踊りで上演するのは8年ぶり。振り起こしをして踊り込んだ3名と、地謡の染みる歌声、そして職人技が織りなす、復活演目にご注目ください。
0コメント