演目レポート④ | 布晒し
踊り 佐久本真希 鹿股小夏 横田鈴奈
Q1 この演目に抜擢された時の気持ちは?
真希 : 最後の双葉踊りで、八重山古典舞踊である「布晒し」に出ることが決まった瞬間はめちゃくちゃ嬉しかったです!!
それに、8年ぶりの復活ということで、より一層気合いが入りましたね。けれどその反面、苦手な古典舞踊だったので不安もありました。
小夏 : 布晒しは映像でしか見たことなくて、さらに演目1つで10分くらいあったので、最後まで覚えきれるかが心配でした。とにかく不安で一杯だったのですが、あまり触れる機会の少ない八重山舞踊を踊れるという楽しみも少しありました。
鈴奈 : 琉芸文で踊る8年ぶりの演目という事で、責任感と緊張感がありましたが、抜擢されてとても嬉しかったです!
Q2 この演目を練習してみて楽しかったところや、好きなところは?
真希 : 楽しかったのは、稽古中、踊りだけでなく歌詞や所作の意味、扱う道具についてなど、この演目を通して色々なことを学ぶことができたところです。
実は、稽古が始まってすぐの頃、布晒しの布は琉球政府に献上するものだということを知らずに踊っていました。自分たちが身に付ける布をやけに丁寧に扱うんだなぁととんちんかんな事を考えていました笑
このように、振り付けだけでなく、所作の意味やこの踊りの時代背景などを学べたのは本当に楽しかったですね。
好きなところは、布を大きく振り上げる所作で、個人的にはとても印象的な部分です。曲に合わせてフワリと上がる布はとても綺麗ですよ。
あとは、全体的に曲調が好きです。これは多くの人に共感してもらえるんじゃないかな。
車で大音量で流しながら走っています笑
小夏 : 布晒しの好きなところは、2曲目にある石垣布晒し節の、井戸の水に晒した布を乾かす所作です。八重山上布がふわっとなるところが個人的に見ていても、踊る側としても好きです。
鈴奈 : とにかく、歌と三線がとても心地良いです。いつも「とても素敵な曲だな」と思いながら踊っていました。
また、布をフワッとする動作があるのですが、そこが上手く上がった時はとても楽しく、嬉しい気持ちになります。
Q3 この演目を練習してみて大変だったことや、苦戦したところは?
真希 : やっぱり、音取りは難しかったですね。最初はどこで音を取っていいか分からず、遅くて次の動作が間に合わなかったり、逆に早すぎたりと四苦八苦しました。
それから、出来上がった布を受けとる所作があるんですが、そのタイミングが上手くいかなくて何度も練習したり。あとは、どんな表情で踊るかというところも悩みましたね。
小夏 : 布晒しを踊る度に毎回起こる難点は、私が持つ小道具釣瓶をしっかり持てるかどうかでした。井戸の水を掬う所作の後に、釣瓶についている縄を手にまとめて持たなければならないのですが、いつも持てるかどうか不安になりながら踊っていました。
鈴奈 : 布晒しは八重山の踊りということで、琉球舞踊とは少し違った足の使い方でした。その使い方を習得するのにとても苦戦しました。
また、ゆっくりな曲で、私自身初めて聞く曲だったので、踊りを覚える前にまず曲の音色から覚える事からスタートしました。その期間は車で永遠と布晒しの曲をリピートして聴いていました。
Q4 実際に双葉踊り収録で踊ってみてどうだった?
真希 : 布晒しに関しては終始緊張してました。動画を見てみると分かると思うんですが、表情がガチガチで…。
踊りが終わり、幕袖に入った瞬間、今まで呼吸してなかったのかなというくらい酸素を吸うのに必死になってました笑
本番が終わった後に感じたのは、稽古や本番全てひっくるめて楽しかったということと、布晒しで一緒に踊っている2人の後輩にとても支えられたなということですね。
こなつ、すずな、ありがとう!沢山迷惑かけたこともあると思うけど、3人で踊ることができて楽しかったです。
小夏 : 実際に双葉踊りで踊ってみて、練習で不安だった箇所も全て乗り切ることができて一安心でした。また、八重山上布で作られた衣装「スディナ」の袖に手を通すことができたことも良い経験だったなと感じます。
鈴奈 : とても緊張しました!!通し稽古の時に舞踊コーチの方から「緊張が物凄く伝わってきた!」と言われたので、本番こそは緊張を見せないように頑張ったつもりなのですが、、、配信を見てみるとやはりガチガチに緊張していました(笑)
そんな布晒しですが、今では私の好きな演目にリストアップされています!!
Q5 ちょこっと裏話を聞かせてください。
真希 : アクシデントがあったのは布を水に晒す場面ですね。
桶の中には折り畳まれた布が入っているんですが、布を左右に動かしていると桶からスルリと滑り落ちてしまったんです。
もう心臓バックバク。内心めちゃくちゃ焦りました…。
というのも、布を広げるという次の所作をスムーズに行うために布の畳み方を工夫しているのですが、滑り落ちたことによってめちゃくちゃになっちゃって。
顔には出さないように直すのに必死でした笑
小夏 : 布晒しの裏話は、8年ぶりに双葉踊りで復活されるということで、いざ練習で踊るってなった時に肝心な八重山上布が部室内で紛失してしまっていたことです。本番1週間前に探したら、普通にみんながいつも触れている棚にあり発見されたのですが、、汗
これからは、次世代に引き継ぎながら小道具も大切に扱っていきたいと思います。
鈴奈 : 踊りの中に2人で布を畳む動作があるのですが、稽古でどうやったらピッタリと同じ幅で布を畳む事が出来るのかを研究していました。その時に布のある模様を『クッキー』と名付けました(クッキーの形をしていたから)。通しや本番前には、「3個目のクッキーの手前の方を掴もうね!」とよく2人で確認し合っていました(笑)
0コメント